多くの女性は、子どもがかわいい、子どもが大好き、自分の子が欲しいなど、子どものことが好きであるという発言をします。

男性陣から見ても、子ども好きのほうが好感度が高く、モテそうなイメージがあります。

保育士さんとか、育児が得意そうな職業の女性って、男性からの人気は高いですよね!?

 

一方、子どもが嫌いなんだ!と、はっきり公言する女性は、けっこう少ないものです。

子ども嫌いな私が結婚したり、子どもを産んでもいいのか、また、パートナーが子どもが苦手だけど、このまま一緒になってもいいのだろうか、など、いろいろな悩みも多くあります。

 

かくいう私も、昔からずーっと子どもが苦手でした。

それでも今は二児の母になり、考え方も昔とは少し変わってきました。

別の記事で実体験をまとめていますので、併せてお読みください。

 

今回は、子ども嫌いの理由や、その心理を一緒に見ていきましょう。

子ども嫌いの背景

なんにもないのに、急に子どもが嫌いにはなりません。

必ず、何かしらの経験や体験があって、そこがきっかけで苦手、嫌いという感情が芽生えます。

大きく分けて4つのパターンがあります。

  1. これまで自分の周りに子どもがあまりいなかった

    これは、学校などの自分と同じくらいの年齢の子どもたちのことではなく、家族や親せきに、自分より小さい子どもがいなかったということです。

    そのため、子どものふるまいや習性に慣れておらず、どう対応していいのか分からずに苦手と考えてしまうことが考えられます。

  2. 子どもと接する機会が今までもあって、大変なことが予測できる

    家族にも親戚にもご近所にも、小さい子がたくさんいて、お世話したり面倒を見たりする機会たくさんあったが、それが多すぎて、子どもの嫌な部分を山ほど見てきて、嫌いになってしまうパターンです。

  3. 責任感が強く、与えられた仕事を完璧にこなしたいタイプである

    これは、例えお世話を頼まれても、こちらの言うことをきかない子どもの安全を確保できないから、責任がとれない仕事は引き受けられないと考えるためです。

    むしろ愛情深く、相手を心から想っているからこその苦手意識だと言えます。

  4. 自分との比較をしてしまう

    自分の幼少期のトラウマや、我慢してきたことなどの記憶があり、それとは対照的に自由奔放にしている子どもを見て、自分はずっと我慢してきたことをやっている子どもが、ある意味でうらやましく感じるのです。

    それと同時に、自分の幼少期の辛い経験が否定されているような気持ちになり、嫌なことを思い出してしまうので、関わりたくないと思ってしまいます。

 

子ども嫌いの理由

子どもが嫌いになってしまう背景を見てきましたが、ここからさらに子どもを嫌いになってしまう理由を14の項目に分けて掘り下げていきましょう。

 

これまで自分の周りに子どもがあまりいなかった

  • 子どもの動きが分からない

    子どもがどう動くのか予測がつかないので、どうしていいか分からないことが考えられます。子どもの底なしの体力についていけないことなどもあるでしょう。

  • どう接していいか分からない

    どこまで本気で相手をすればいいのか、どのくらい手加減すればいいのか、追いかけたらいいのか、隠れたらいいのか、何を求められているのか分からないことがあります。さっきまで喜んでいたことにもう飽きてしまうこともしょちゅうです。こちらに興味がありそうなのに、人見知りして近づいて来なかったり、こちらから近づくと泣かれたり、どうしてほしいのか全く分かりません。

  • 何を話していいか分からない

    共通の話題が無いので、何を話していいのか分かりません。子どもが話す内容も、支離滅裂だったり、つじつまが合わないこともめずらしくないので、まじめに聞けば聞くほど意味が分からなくなります。子どもが一方的に話すこともありますが、ただ聞いていてもいいものなのか、相槌をうつにしても、どう反応していいのか分からない話題であることもしばしば…。全く知らないものや、全く興味の無い話題であることがほとんどです。

  • 扱い方が分からない

    赤ちゃんであれば特にそうですが、小さくて、柔らかくて、繊細で、下手な触り方をすれば壊れてしまいそうです。どう抱っこしたらいいのか、どこをどうしたら不快な思いをさせないのか、慣れていなければ全く分かりません。少し大きい子でも、体を使う遊びの場合は、どのくらいの力加減で、どの程度までなら許容範囲なのか、やっぱり不安が残ります。

子どもと接する機会が今までもあって、大変なことが予測できる

  • 疲れることが予測できる

    子どもたちの体力は底なしで、本気で相手をしていたら間違いなく自分のパワーも消耗することが予測できます。あちこちに走り回ったり、ぴょんぴょん飛び跳ねたり、家の外でも中でも、暑かろうが寒かろうが元気に遊びまわるので、一緒についてまわるだけでも激しい運動をしているようなものです。

  • 汚されることが予測できる

    子どもは、普通では考えられないものを平気で触ったり、そのままの手で別の物を触ったり、泥んこのまま抱っこを求めて突進してくるなど、汚れた状態が常態化していると思っておいたほうがいいでしょう。たくさん動く上に大人よりも体温が高いので、いつも汗をかいていて、小さい子なら、よだれや鼻水がたれていることも多いです。これを手でぬぐったり、洋服でふいたりしています。いつでもなんとなく洋服が湿っているのはこのためです。

  • 泣かれることが予測できる

    赤ちゃんは、基本的にパパかママ以外の誰かに愛想よくしてくれるのは一部の子だけです。それでなくても、夕方や、お腹が減っているとき、なにもかも嫌気がさして不機嫌になっているときなどは、誰が何をしようが泣くこともしょっちゅうです。それがたとえママでも、です。少し大きくなった子でも、自分の思い通りにならなければすぐに泣いてしまう子も多いです。泣かれてしまったら、どう泣き止ませたらいいのか、見当もつきません。

  • 失礼な発言で気分を害されることが予測できる

    子どもは相手の気持ちなど考えずに、平気で何でも思ったことをそのまま発言します。それだけならまだしも、あまり深く考えずに嘘をついたり、内緒だよと言っても、すぐに話してしまったり、大人の常識や建前は全く通用しません。気にしているコンプレックスを指摘されたり、ほぼ悪口かと思うようなことを言われたり、幾度となくハートをへし折られそうになります。

  • 散らかった後の片づけが大変なことが予測できる

    子どもは、目についたものを片っ端から出して、片づけもせずに次の何かへ興味が移っていきます。使う分だけ出すこともできないので、入れ物ごとひっくり返して、細かいパーツがたくさんあるおもちゃなども、床一面に広げてしまいます。挙句の果てには、触ってはいけないと約束したはずの領域にも手を出し、さらに知恵のついてくる年齢になれば、踏み台になるものを探し出して、手の届かないはずのところまで荒らされてしまいます。

責任感が強く、与えられた仕事を完璧にこなしたいタイプである

  • 子どもの安全を確保できない

    子どもと関わって、万が一ケガをさせてしまったり、やけどさせてしまったりしたら、最悪の場合、命に関わる何かが起きてしまったら…と、リスクを予測した上で、一瞬も目を離さずにいることは、自分の子どもであっても難しいことで、自分には子どもを責任もってお世話することは無理だと結論付ける人もいます。子どものことをきちんと考えて、愛のある人だからこその、子どもを避ける理由です。このタイプの苦手意識は、むしろ親以上に親の素質があると言えそうなタイプであり、もしも自分の子どもが生まれたときには、責任もってしっかり育て上げてくれるタイプと言えるかもしれません。

  • 子どものしつけや教育に口を出すべきではない

    他人の子どもが何をやらかそうが、ケガをしようが、どんなことに巻き込まれようが、自分が関与したり口出しするべきではないと考えるのがこのタイプです。子どものことは、その保護者である親が責任を持つべきであり、悪いことをして叱るのも、叱られることなく野放し放任で育てられるのも、すべては親の責任と考えています。自分が立ち入ることではないと考えているので、最初から関わろうとは思わないのです。

自分との比較をしてしまう

  • 自分が幼少期に我慢したことをしていてうらやましい

    甘えてみたり、楽しそうに遊んでいたり、思いっきり走り回ったり、ふざけてみたり、涙が枯れるほど泣いてみたり、自分が小さい時にできなかったことをしている子どもたちを見て、うらやましいと感じる大人がいます。自分の幼少期の環境では許されなかったことが、普通に認められている子どもたちを見ると、自分の辛かった経験はなんだったんだろうという、否定されたような気持になってしまうため、子どもと関わりたくないと考えてしまいます。

  • 子どもが注目を浴びて、自分が一番でなくなるのが嫌

    自分が一番になりたいタイプの大人は、たとえ相手が子どもであっても、関心が自分以外に向いてしまうことを嫌います。自分が一番になるためには、自分より注目を集めてしまう子どもとは関わりたくないと考えてしまうようです。

  • 自分の未熟さを自覚させられるから

    少し大きくなった子どもは、大人以上に現実的だったり、急に大人びた発言や考え方をすることがあります。自分の未熟な部分と比較されて、それが浮き彫りになってしまうのが嫌で、子どもと距離をとろうと思う大人もいます。また、子供に対して、大人げない態度をとってしまう自分が嫌で、子供を避けようとする人もいます。

子供嫌いの本当の心理は?

ここまで、子どもを嫌いと考えてしまう背景や理由を考えてきました。

それらを踏まえて改めて考えてみると、世間一般的には理解されにくいこの感情も、原因があるものなんだと感じていただけたのではないでしょうか。

 

むしろ、無責任に子どもを好き好きと言うよりも、よっぽど先のことまで深く考えている部分もありましたね。

 

子どもを苦手と感じてしまうこの気持ちの本当の心理はなんなのでしょうか。

 

何を隠そう、実は私も、この子どもが苦手な女性のひとりです。

自分が小さいときから、自分より小さい子どもが苦手でした。

私の場合は、今回細分化した14の項目の中で、13は身に覚えがあります。

 

子どもそのものが苦手というよりも、子どもとのコミュニケーションの経験の不足から来る不安と、経験や知識があるからこその危険予知ができるゆえの不安、そして、自分との比較によって感じる不満や、つらい記憶を思い出してネガティブな気持ちになることです。

不安を感じるのは、子どもたちにできるだけ安全に、できるだけ楽しく過ごしてほしいという、優しさからきている気持ちであり、大切なことです。自分の過去を思い出してつらい気持ちになることさえ、他の子どもに同じ思いをさせたくないという、隠された真意があります。

 

子どもが大好きなんですと言っておきながら、中絶したり、育児放棄している親たちよりも、よっぽど正直で、よっぽど相手のことを考えていると思います。

 

そして、この項目に含めなかった、もう一つの理由があります。

それは、その子どもの親がきちんと面倒を見ていないということです。

 

子どもへの感情ではなく、その親への感情が理由で、子どもまで苦手になってしまうことが考えられます。

このタイプの親は年々増えていっていると感じています。

公園だろうが、家の前だろうが、道を歩いていようが、お店の中だろうが、どこにいて、何をしているときでも、親が子どもを見ていないケースが非常に多いです。

 

我が家のご近所でも、子どもが急に道路に飛び出してきて、危ないと思って急ブレーキをかけるも、当の親はといえば、子どもが危ない目に遭いそうになっていることにすら気づかないまま、ママ友同士でおしゃべりを続けていることが日常茶飯事です。

 

役所に用事があって、平日に休みを取って行ったことがあったのですが、お父さんと息子と思しき二人が一緒に待合席に座っていました。

お父さんはずっと動画か何かを見ていて、子どもが待合席の横に陳列されたチラシ類を全て引っ張り出して床に落としていることに気が付きません。

子どもは、今度はそのチラシを足で引きずったり、踏んで足跡がつくのをおもしろいと思ったらしく、落としたチラシを全て靴跡だらけにしてしまいました。

順番が来て番号を呼ばれたお父さんは、息子の足元に散らばった汚れたチラシには気づかないまま、息子を引っ張って窓口に向かってしまいました。

すぐ隣で起きていることが、このお父さんには見えないのか、もしくは見えていても気づかないふりをして、そのままにして逃げて行っただけなのか、不思議でしかたありませんでした。

 

お店の中でも、親はスマホを見ながら買い物カートを押し、子どもが少し離れた場所で、肉のラップに指を突き刺して穴をあけてしまい、子どもながらにやってしまったという罪悪感があるのか、それを親のところに持って行っても、見向きもせずに『返してきな~』と一言返すだけで、全く目線を子どもに向けようとしません。

子どもも言われたとおりに穴だらけのお肉のパックを棚に返し、だいぶ先に歩いて行ってしまった母親を追いかけて、店内を全速力で走って行きます。

誰か他のお客さんがそれを買わなくてはいけなくなってしまったり、廃棄になってしまう未来を考えるとゾッとします。

 

このように、私が生活している中だけでも、子どもを放っておいてお世話をしない、何が良くて何が悪いのかを、教えもしない親が非常に多くいます。

 

もちろん、私の子どもたちも毎日たくさんのトラブルを起こします。

スーパーのおにぎりに興味を持って、思い切り握りつぶしてしまい、変形したおにぎり(しかも子どもは食べない梅味)を買い取ったり、道路に飛び出していって車にひかれそうになるのを、洋服の首をつかまえて間一髪で止めたり、挙げたらきりがありません。

それでも、我が子がやらかしてしまったことを、何度も話して言い聞かせ、何度も繰り返すと、かなり厳しく叱ることもあります。

責任の取り方も一緒に見せて教えなければ、自分の子どもが孫のいたずらに気づかず、野放しにしてしまう未来がやってきてしまうかもしれません。

 

先ほども述べた通り、私自身が子どもが苦手だとずっと思ってきましたし、公言してきました。

親せきの子どもだろうが、友達の妹や弟だろうが、できるだけ関わらないようにして生きてきました。

 

子どもの言動に人一倍イライラしますし、きっとよそのきれいなママさんたちより、短気で怖いお母さんです。大きな声を出して叱ったりすることも、数えきれないほどあります。

まったく余裕の無い毎日ですが、それでもやれるだけのことをやっているつもりです。

 

自分の子どもが生まれてから、私は本当の感情に気づきました。

子どもが嫌いなのではなく、子どもの親の態度やしつけ方、その子どもがやらかして、作ってしまった状況、自分の幼少期との比較で思い出すトラウマ、それらが嫌いなだけなのです。

まとめ

子供嫌いの本当の心が見えてくると、このまま家族を持っても大丈夫かどうかなど、将来への不安も、これまでとは少し違った考え方が見えてきそうな気がしませんか?

 

パートナーと、子どもが苦手な理由や、その裏にある心理を一緒に話し合ってみるのもいいですね。

 

無責任にではなく、相手のこと考えて答えを導き出せるなら、決して楽ではありませんが、同じくらい幸せも多い、子どものいる生活をしてみることを、前向きに考えることができそうな気がしますね!