家計を支えるため、やりがいのため、理由は様々ですが、働く女性がどんどん増えてきています。

働くために、共働き世帯では日中に子供たちを保育園で預かってもらわなくてはならないことがほとんどでしょう。

 

かわいい我が子を保育園にお願いして、響き渡る泣き声を聞きながらお部屋を出るあの罪悪感といったらもう、働き続けることが本当に正解なのかどうか、毎日のように考えさせられるくらいです。

 

自分で毎日子供を見ながら、安定した収入も得られたら理想なのに…と思いつつ、心を鬼にして子供を置いてくるのですが、夕方、早く我が子に会いたいと小走りでお迎えに行ってみると、先生から怪我の報告をもらうことがあります。

 

子供の保育園での怪我は、親としてどう対応するのがいいのでしょうか?

子供の怪我で頭が真っ白になる

お迎えに行って突然怪我の報告をされるので、正直なところ、びっくりして気が動転してしまい、なんと受け答えしたらいいのかすぐに頭が回転しないものです。

実際に私がそうでした。

 

我が家では、二か所の保育園を利用したことがあり、どちらの保育園でも子供が怪我をしたことがあります。

上の子も下の子も、それぞれ何度か怪我をしています。

しかし、何度経験しても、とっさに頭が働かず、とにかく子供をぎゅっと抱きしめることしかできませんでした。

 

もっと、いろいろなパターンで頭の中でシュミレーションができていれば、少しはまともに対応できたのかもしれませんが、当時の私にはそんなことが起きるかもしれないという予測さえもできず、毎回急な報告に驚き、話を聞くだけでした。

私のように頭が真っ白になる前に、どう対応すればいいのか、万が一の時に備えてシュミレーションしておきましょう。

保育園での怪我4パターン

まず、保育園に預かってもらっている間に、子供が怪我をするシーンは、大きく分けて4つのパターンがあります。

この怪我のパターンを知っておく必要があるでしょう。

まず、子供が自分で転ぶなど、本人の行動が原因の怪我です。

次に、お友達などから噛まれたり、押されたりして怪我をしてしまうパターンがあります。

そして、先生の行動が原因となる怪我の場合です。

最後に、先生も誰も目撃者がおらず、原因が分からない怪我があります。

1つずつ見ていきましょう。

本人が原因の怪我

まずは、本人が原因の怪我です。

例えば、本人がふざけていたとか、自分で転んだ注意されても聞かなかったなどが考えられます。

小さい赤ちゃんなら、さっきまでお座りしていたのに、うとうとしてパタンと倒れたとか、そういう類のものです。この場合はもう仕方ないとしか言いようがありませんが。

 

本人が原因の怪我に関しては、今後、本人が気を付けて行動することを覚えるべきことなので、対応としては難しいことはありません。

 

先生には、怪我をした時の状況をできるだけ詳しく教えてもらい、怪我の程度やその後の処置、子供の怪我した後の様子などを聞いておきます。

万が一、頭を強く打ったときなどは、帰宅後に突然具合が悪くなったりすることも考えられるので、子供の様子に変化がないか気を付けて見ておくようにします。

 

落ち着いたら、お話しして理解できる年齢なのであれば、次に怪我をしないようにするために、どう気を付けたらいいのかを、子供本人に教えてあげましょう。

お友達が原因の怪我

お友達に怪我をさせられることも、やはりあります。

我が家でもこれが一番多く、実際に何度もありましたし、これが親の立場としてはモヤモヤしたり、嫌な気持ちになったりすることもあります。

お友達に押されて後ろ向きに転んで後頭部を打ったとか、お友達に噛まれて、くっきり歯形が残っていて出血するほど傷が深かったり、という怪我が考えられます。

 

保育園の方針によって、園の対応はかなり違います。

被害者にも加害者にも、相手が誰なのかも含めてしっかり報告をし、その上で、再発防止に努めると言ってくれる園もあれば、相手が誰かは言わず、被害者側にのみ怪我をしたという事実だけを淡々と報告をして、加害者側には何の報告もしない園もあります。

我が家の通う保育園では後者でした。

加害者側には何も知らせないそうです。

この対応そのものも、ちょっとどうなのかなといつも思います。

 

ちなみに、保育園によって怪我以外のトラブルの際の対応方法も違います。

もしも入園する保育園を選べるなら、このような部分も、事前に確認しておくといいかもしれませんね。

 

お友達が原因の怪我をして、先生から、怪我をしたときの状況を聞くときに、特に気を付けたいことがあります。

それは、感情的にならないということと、我が子も同じようなことをする場面が今まで無かったかを念のため確認すること、加害者側のお友達にも、状況や、なぜそうなってしまったかの理由やきっかけを確認すること、の3点です。

 

かわいい自分の子供が怪我をしたとなると、やはり動揺しますし、落ち着いているのが難しいと感じることもあるかもしれません。

でも、先生や、お友達を責めるような言い方をせず、落ち着いて、冷静に話を聞くようにしましょう。

 

我が子が同じようなことをしていないかの確認、これもとても重要なことです。

お友達に怪我させられた、ひどい!我が子だけかわいそう!という感情を全面に押し出すようなことはしてはいけません。

もしも、親が散々怒ったり、クレーマーのようなことをしておきながら、自分の子供も実は同じようなことをしていたり、むしろもっとひどいいたずらや悪さをしていたなんていうことになったら、目も当てられません。

 

そして、意外に忘れがちなのが、相手の感情や、そうなってしまったきっかけを確認することです。

加害者が必ず悪いとは限りません。

我が子が先に意地悪をしたり、何かひどいことを言ったのかもしれません。

それは本人同士にしか分からない部分なので、先生や、自分の子供にだけ確認しても、回答は得られないでしょう。

特に子供は、思っている以上にずる賢いものです。

自分にとって不都合な部分は話さないとか、隠すことも考えられます。

ここでも、感情的にならずに、両者から事実や気持ちを聞き出して、なぜそうなってしまったのかを確認できる材料を集めることに徹します。

 

先生が原因の怪我

先生が原因の怪我なんてあるのか?と思うかもしれません。

私も、我が子が実際に怪我をして、こういうこともあるんだなという勉強になりました。

先生が、すぐ後ろに子供がくっついてきていることに気づかずに、後ろに下がったり、振り返ったりして動いた拍子に、そばにいた子供が転んだりすることがあります。

 

ただ、わざとやっているとしたら問題ですが、そもそもわざとやるような人は怪我の報告すらしてこないと思いますし、子供も自分である程度は状況が分かるはずなので、そこは心配ないと信じたいところです。

しかし、ニュースでは保育園や幼稚園での先生の虐待や、事件が実際に報道されることもあり、絶対に無いとは言えない時代になってきています。

親として、できる限りのことをしましょう。

 

他に怪我をした場面を見ていた先生がいなかったかどうか、聞いてみましょう。

詳しく話を聞く場合に、先生を攻め立てるようなことは絶対にしてはいけません。

先生に悪気が無かった場合、先生を必要以上に落ち込ませてしまいます。

先生に万が一悪意があった場合、怪しまれていると感じさせてしまえば、それ以上情報を得るのが難しくなってしまうかもしれません。

ここでもやはり、落ち着いて、冷静に対応することを意識しましょう。

 

複数の先生が、同じ状況を説明できるなら、本当のことを言っている可能性が高いでしょう。

目撃者が複数人いない場合は、もっと慎重になる必要があります。

 

子供自身にも、簡単な言葉で話を聞いて状況を確認してみたり、先生の言っていることと整合性がとれるものなのかどうか確認できるでしょう。

怪我の程度、怪我の位置、先生の説明で理屈が通らない部分が無いかどうか、自宅で落ち着いて検証することもできるかもしれません。

原因不明の怪我

最後に、怪我の原因が分からないパターンがあります。

これも、親としてはとてもモヤモヤするパターンなのですが、帰宅後にお風呂などで子供が怪我をしているのを発見し、園からは何も報告が無かったなぁと、帰ってきてから、後から気づくケースです。

また、園からは報告があっても、気づいた時にはもうこうなっていました、と言われることもあります。

これはもう、確認のしようがありません。

 

しかし、ある程度大きい子供ならば、本人にも話を聞くことができます。

先生からも、その時何で遊んでいたかとか、前後にお友達とのやりとりでトラブルが無かったかなど、分かる範囲で教えてもらえるようにするしかありません。

 

念のため、複数の先生に、その時の状況を見ていなかったか、知っていることが無いか、聞いてみるのがいいかもしれません。

同じクラスのお友達に、怪我した時見てた?と聞いてみてもいいでしょう。

少しでも参考になる情報が得られれば、怪我の原因も少しは分かるかもしれません。

誰に聞いても分からない場合はもうお手上げです。

だからこそ、この原因不明の怪我の場合が、一番モヤモヤするのです。

怪我をしたときの保護者の対応

親にできるのは、怪我をしたときの状況を分かる範囲で詳しく聞いてくること、子供にも過失や、悪いところが無かったかを確認すること、なにか理由やきっかけがあった場合は、その時の子供の気持ちや、感情も受け止めてあげることも大切です。

疑うことも、信じることも必要だということです。

 

お迎えの後、その日のうちに病院に行きましょう。

動揺したり、頭が真っ白になってしまったりして、私自身も病院に行かずにそのままになってしまったことがありましたが、打ち所が悪い場合や、心配な時は遠慮なく病院に行くようにしましょう。

万が一症状がひどい場合や、怪我が長引くような場合でも、一度病院に行って診てもらっておいたほうが安心ですし、適切な対応を確認できます。

 

また、怪我のその後の経過や、具合が悪くなったりしないか、体調の変化に気を付けること、痛い思いをしてきた子供を慰めたり、優しく手当してあげたりするなど、子供が少しでも安心できるように意識できるでしょう。

 

被害者になった時は悲しいですし、我が子が辛い思いをしてかわいそうだと感じますが、同じように、自分が加害者にならないように教えるチャンスでもあると思います。

 

本来なら親が、してはいけないこと、相手を傷つけたり怪我させてしまう行為など、絶対にダメなんだと言うことを教えなければいけません。

しかし、最近では、叱らない育児だの、怒らない育児だの、ただ単に優しいだけが取り柄のようなお母さん像が美化されているような印象を受けます。

 

逆にもし、自分の子供が加害者になってしまった時には、怒って見せることも時には必要だと感じています。

親が感情的に声を荒げるほどの悪いことを自分はしてしまったんだと、子供に感じてもらうことも、場合によっては大切だと思います。

 

私は、どちらかというと、怒りすぎてしまうことのほうが多く、それはそれで反省の毎日です。

子供自身が本当のことを正直に話してくれるように、優しく話したり、子供を膝にのせながら、スキンシップをとるなどの工夫をすることで、子供も落ち着いて正直に話せるように手助けすることができます。

まとめ

保育園での子供の怪我についてまとめました。

 

子供が怪我をすると、親としては心配ですし、我が子が悲しい思いをしているのを見るのはつらいものです。

しかし、これをチャンスととらえ、同じような場面で加害者にならないように、子供にしっかりと教えていきたいものです。

 

子供の気持ちも受け止め、かつ、怪我をした当時の状況や、きっかけ、原因などもしっかり確認しつつ、子供と向き合って話し合う時間をとりましょう。

病院を受診し、念のため危険な怪我ではないかどうか、確認できるとより安心です。

 

被害者側になったことがれば、加害者側になってしまったときにどうすればいいのかも分かるはずです。

自分に非が無かったか、悪いことをしてしまったときは、素直に認めて謝ることができるように、子供たちにお手本を見せられるようにしましょう。

 

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