ひらがななどの文字を学ぶのは、いつ頃からがいいのでしょうか。
我が家では、上の子は2歳頃から、下の子はもっと早いうちから自然にひらがなの学習が始まりました。
学習と言うよりは、遊びながらひらがなを見る機会をたくさん作る、というほうが近いです。
今回は、ひらがなを学ぶために、お子さんの関心を引き、一緒に遊びながら文字を覚えていく方法を掘り下げて行きましょう。
いつからできる?
一般的にひらがなを読めるようになるのは4歳頃、書けるようになるのは4歳から5歳頃と言われていて、早くひらがな学習を始めても、意味がないと考える人もいるようです。
生まれてすぐの赤ちゃんは、あたりまえですがひらがななんて分かりません。
でも、様々な言語の音を聞き分け、聴覚の刺激を受けて、いろいろなことを学習していきます。
赤ちゃんのうちから、家族がたくさん話しかけて、いろいろな言葉を聞いておくことで、その後の話す力につながっていきます。
2歳頃は、だんだんおしゃべりも上手になってきて、女の子は特に、長文でも正しい言葉の使い方で、お話しするようになってきます。
2歳頃は文字をすらすら読んだり、書いたりすることはできませんが、絵本などを見せながら、ゆっくり、はっきりと文字を読んであげることで、子どもたちは目で見た挿絵と、読まれている文字の響きとを頭の中でつなげていきます。
日本語に限らず、英語でも同じことです。
英語の絵本を英語で繰り返し読んでいくと、短い単語の意味を徐々に理解できるようになります。
赤いトマトが出てきた場面と、赤いリンゴが出てきた場面とで、redという単語が出てきて、その共通点は赤いと言うことだ!というように、子どもたちは、別々の場面で同じ単語が登場すると、その共通点を探して、言葉の意味を考えて、理解していくからです。
英語教育についても、幼少期に英語教材を使った実体験や、英語教材購入までの経緯などを記事にまとめていますので、併せてお読みください。
聴覚と視覚で言葉の意味をより深く理解するようになります。
2歳頃までに、このような刺激をたくさん与えることで、子どもたちは語彙が増え、将来的にもより多くの知識とつなげることができるようになります。
そして、3歳頃から、だんだん文字やマークなどの形に興味を持ち始めます。
この、3歳頃がひとつのポイントになってきます。
ひらがな遊び
ひらがなが出てくる場面で、お子さんが見やすく、覚えやすいものはどんなものがあるでしょうか。
まず、家の中にあるものでは、おやつや好きな食品のパッケージがあります。
パッケージにかかれてあるひらがなやカタカナは、たいてい分かりやすく大きくはっきりと表示されており、子どもたちにも読みやすいです。
この大きく書かれた文字を、マークとして子どもたちに目で記憶してもらいます。
ウインナーとかかれたパッケージだとして、その、ウインナーという文字の部分を見て、覚えてもらうのです。
そして、スーパーに一緒に行ったときに、覚えたマークが付いている、同じ食品を探してもらって、かごに入れてもらうお手伝いをお願いします。
すると子どもたちは、喜んで探しますし、もしも自分でできなかったとしても、次回は見つけようとして、今度こそパッケージをよく見て、その文字と言うマークを視覚で記憶しようとします。
これを何度も繰り返していき、ある時に紙に同じウインナーという文字を書いて、これって何?と聞いてみると、ウインナーでしょ!というぐあいに、文字を形として、マークとして記憶しているので、自然に読むことができます。
もうひとつ、簡単にできるひらがな遊びがあります。
散歩をするときや、おでかけの時など、お店の看板が見えるところを通ったら、その看板の読み方をお子さんに教えてあげます。
お店の看板は何でもいいのですが、できれば、ひらがなやカタカナなどが大きくはっきりと書かれていて、文字のフォントがあまり特徴的でないもののほうが分かりやすいです。
これを、別の場所の店舗で同じ看板が出てきたときに、これは何?と聞いてみるクイズです。
よく行くお店であればあるほど、お子さんはその文字の形を何度も目にするので、すぐに覚えてしまいます。
そのうち、こちらからクイズを出さなくても、読める看板が見えるたびに、ねぇ、見て!〇〇の看板だよ!と、教えてくれるようになります。
ここまでくれば、同じように突然紙に同じ文字を書いて見せても、しっかり読めるようになっているはずです。
最後にひとつ、笑い話をしましょう。
息子は、ひらがなとカタカナを覚える前に、ある漢字を覚えました。
看板にも出てくることもありますし、晩ごはんの食卓で目にすることもあります。
パパが飲んでいる缶ビールに、酒と表示してあり、たまにチューハイに変わったり、発泡酒に変わったりしても、その酒という文字があることに気付いたようです。
そして、お酒を買いに行くお店の看板にも、同じ文字が書いてあり、お酒だから子どもたちは飲めないよ、とか、ビールはお酒の仲間だよ、とか、会話の中で共通点を探していき、その結果、文字の読み方を教えたわけではないのに、この文字が書かれてあればお酒なんだということを発見したのです。
こんなことを書くと、ご主人はどれだけ酒好きなんだろうと思われてしまうかもしれませんが、暑い日は一日に1缶か、そうでなければ2~3日に1缶を飲んでいます。
習慣的に目にすることで、子どもたちは自然に覚えてしまうものなんだと、改めて考えさせられました。
興味を引く方法は?
パッケージや看板は、誰にでもできるひらがなへの関心を引く方法ですが、それでも文字に興味を持ってくれないこともあるかもしれません。
お子さんの好きなものは何ですか?
新幹線が好きですか?戦隊モノが好きですか?かわいい女の子が活躍するアニメが好きですか?
お子さんの好きなものを、文字で教えてあげることで、お子さんの反応はだいぶ違ってきます。
我が家でも、息子が文字に関心を持ってくれる前までは、仮面ライダーの必殺技の名前を文字で書いて、声色を変えてかっこよく読んでみたり、トミカにはまった時にはトミカの車種名を書いてみたりと、なんとか文字に触れるチャンスを増やしたくてがんばりましたが、実際に興味を持ったのは、本人が読みたい、覚えたいと思ったタイミングでした。
興味が出てきさえすれば、すごい速さで覚えていきますので、なかなか文字に関心を持ってくれずに心配しているお父さんお母さんがいたら、どうか安心してください。
今無理に読み書きを覚えさせようとせず、絵本を読んであげる、目についた文字を読んであげる、音を聞いて、語彙を増やす時間だと考えて、お子さんとコミュニケーションが取れる楽しい時間を楽しみましょう。
下の子は、私がやっていることをよく見ている子です。
保育園で使うオムツに名前を書いたりする様子を、隣に座ってよく見ていてくれるのですが、名前をひらがなで何度も書く場面を見て、2歳になる前から、自分とお兄ちゃんの名前は読めるようになっていました。
兄妹で、給食用に同じおしぼりを使っているのですが、違う部分はタグについている名前だけで、他に区別できる部分は無いのですが、ある日、私が朝に間違えて、おしぼりを反対のクラスに置いてきたことがあり、お迎えに行くと、ママ~、おしぼりおにいちゃんのと間違えてたよ!と教えてくれたのでした。
同じように、外遊びをするときに、クラス全員が同じカラー帽子をかぶっていくのですが、全員同じ帽子なので、区別できるものはやはりネームタグにかかれた名前だけです。
先生が全員分を用意して、みんなに帽子を手渡すタイミングで、同じ帽子がたくさん入っているかごの中から自分の帽子を探し出して、かぶって準備していたと先生が教えてくれました。
このエピソードを聞いたとき、下の子は自分の名前は読めるんだなと確信して、家に帰ってきてから、文字を書いて読ませて実験してみたところ、自分の名前は読むことができ、似ている別の文字や、同じ文字数の別の言葉では分からないと答えていました。
同じようにおにいちゃんの名前も読むことができましたが、他の文字を書くと、やはり分からないと返事をしていました。
何度も目にして形を覚え、場面ごとに何と読む文字なのかを判断して、しっかりそれを覚えていることに、感動しました。
下の子は、まだ文字を書くことはできませんが、文字を書きたい意欲は持っていて、なにやらミミズのようなぐにゃぐにゃの線を一生懸命紙に書き、これは〇〇〇って書いたんだよ、とか、これはママにお手紙!とか、まさに文字を書く一歩手前の段階に来ています。
焦らずに、まずは読める文字を増やせるように、子どもに聞かれたり、関心を持ってくれたときには、可能な限り、しっかり向き合って、相手をしたいと思います。
書けるのはいつから?
書くことに関しては、急ぎすぎても大きな差が出るものではありません。
読みができるようになって、文字の形が記憶できたころに始めるのがいいですが、早くても3歳、4歳や5歳がちょうどいいタイミングだと言えるでしょう。
お絵かきをしながら、細かい丸や三角など、記号や形がある程度書けるようになっていることを確認してから挑戦しましょう。
かんたんなイラストが描ければ、文字を書くことに挑戦できるかもしれません。
しかしあくまでも、お子さんが書きたいと思ったタイミングを狙い、書くことを嫌いになってしまわないようにしましょう。
自分の思うように筆記具を動かせるようになるには、練習が必要です。
文字の書き方の練習方法も工夫が必要です。
まとめ
ひらがな学習はいつからがいいのか、答えは、言葉の音を聞かせることは、早ければ早いほど良く、かつ、たくさんの言葉で話しかけられた子ほど、語彙が増えてその後の知識や理解に良い影響を与えます。
読むことに関しては、お子さんが興味を持てる方法で、2歳くらいからでも一緒にひらがな遊びができますが、無理強いはせずに、お子さんと楽しくゲーム感覚で挑戦するようにしましょう。
書くことは急いでやろうとせず、お子さんのやる気が出てきたタイミングで練習を始めましょう。
読みとは違い、書きは早すぎてもうまくできませんので、焦らずにタイミングを待つようにしましょう。
書くことが楽しくなってくると、お子さんも自信がつき、できる体験が増えることで、さらにレベルアップした挑戦をしようと、自分からがんばろうとするようになります。
お子さんから手紙をもらったり、わが子が文字を書けるようになってうれしそうにして笑っている姿を見ることができるのは、親にならなければ味わえない体験です。
近い将来のお楽しみを期待しつつ、お子さんのやる気を引き出すサポートができるといいですね!
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