大流行している鬼滅の刃ですが、映画はPG12という上映区分になったそうです。

アニメを普通に見ていたなら、映画もあまり気にせずみせてもいいと思うのかもしれませんが、我が家の息子は4歳で、最近になってからハマりだしたということもあり、見せてもいいものかとても悩みました。

今回は、我が家と同じようにお子さんに鬼滅の刃を見せてもいいのか悩んでいる方の参考になればと思い、記事にまとめることにしました。

PG12とは

ちなみに、PG12というのは、映画の上映区分のことです。

R15とか、R18とかは誰もが聞いたことがあると思います。

PG12とは、12歳未満の鑑賞には、親または保護者の助言や指導が必要であるという意味です。

 

親が許可すればOKなんでしょ?という方もいるかもしれませんが、それは少し違うと思います。

親は、事前にどういった描写があって、どんな衝撃的なシーンがあるのかをある程度事前に知った上で、見せてもいい物かどうか判断し、見せてもいいと決めたならば、グロテスクなシーンや残酷な場面など、必要な助言や指導をする必要があります。

保護者の助言や指導とは

必要な助言や指導とは、どんなことでしょうか?

鬼滅の刃では、鬼を倒すシーンでは、必ずと言っていいほど出血の描写があり、鬼の倒し方も、正直に言って残酷です。

 

そういったシーンをお子さんに見せて、お子さんがどう感じるか、現実の世界との区別がきちんとついているのか、確認する必要はあると思います。

もちろん、実生活で主人公になりきって、誰かを鬼に見立てて刃物で攻撃してしまうなんてことは、絶対にあってはいけません。

小さい子供同士で戦いごっこをして遊ぶにしても、力の加減、やってもいいことと悪いこと、どうすれば危険で、戦うフリ、実際には相手に当てないように遊ぶにはどうすればいいかなど、一緒に話したり、考えたりする必要があります。

これは、鬼滅の刃に限ったことではありません。

 

世の中にあるアニメでもドラマでも、衝撃的な場面と言うのはたくさんあって、そのどれを見るにしても、現実世界ではしてはいけないこと、危険なことであると、子供たちに教えなくてはいけません。

 

乱暴なシーンを見せたら乱暴な人間になるとか、残酷なシーンを見せたら猟奇的な犯罪者になるとか、必ずしもそうだとは思いません。

しかし、それらの描写を良いものだとか、かっこいいとか、感じてほしくはありません。

現実とは切り離して考えることや、残酷だ、少し怖い、と感じることができるように、保護者が教える必要があるということだと思います。

我が家の場合

ちなみに我が家の息子は、例えば仮面ライダーでは悪役をかっこいいと感じたり、日常生活でも妹やお友達にいじわるばかりしていたりします。

だからこそ、この鬼滅の刃を見せても大丈夫だろうか、これをかっこいいと思ってしまわないだろうか、と不安になりました。

 

保育園でお友達から鬼滅の刃のことを聞いてきたらしく、突然、主題歌を歌い出したり、主人公の技を繰り出してきたときは、正直驚きました。

 

家の中では、鬼滅の刃を見ている家族はいなかったので、まずはどんなアニメなのか、どういったストーリーなのか、私が確認してみました。

すると、鬼の首が…とか、赤いしぶきが…とか、ちょっと小さな子供には刺激的すぎるのではないかと感じました。

 

とりあえず、歌を覚えたいと息子が言うので、YouTubeでアニメ映像の無いものを選んで、動画は見せることにしました。

 

本人がアニメを見たことが無くても、保育園でお友達が教えてくれるようで、しっかり必殺技を覚えてきたり、知らないうちに呼吸法?を習得していきました。

 

見てみたい!と息子は言いましたが、どうしたものかなと主人に相談しました。

主人は、どんな作品なのかを知らなかったようで、子供たちの中で流行っているなら、大丈夫なんじゃない?と言いました。

これは内容を知らないんだな、と思った私は、子供たちが寝てから、アニメの一部を主人に見せました。

あたりまえですが、鬼を退治する際の毎回の衝撃シーンや、何なら最初の主人公の家族の悲しいシーンの時点で、もう大参事です。

主人も、さすがにこれを見たら、う~ん、ちょっとダメかもね…と言いました。

 

さらに話し合いを重ねた結果、最初のシーンを見せてみて、子供たちの反応を見つつ、今後どうするか決めようか、ということになりました。

鬼滅の刃を見た息子は

最初は、今まで見たくて見たくてうずうずしていた鬼滅の刃を見られるとなり、喜んでいました。

いざアニメが始まると、主人公が町に出かけ、翌日帰ってくる直前までは順調で、主人公の名前を呼んでみたりと、楽しんで見ているようでした。

しかし、アニメの中の曲調や、雰囲気や効果音で、不穏な感じが子供たちにも伝わるようで、少しづつ怖がる素振りを見せました。

主人公が帰宅した直後の赤っぽい場面でも、ケガしてる…とか、かわいそう…という感想をつぶやいていたので、残酷なシーンに対する感情のあり方はひとまず間違えていないようだったので、そこは安心しました。

 

しかし、話が進んでいくにつれて、息子自ら、もう見ない!と言いました。

怖いからもう見なくていい、と、息子本人が自分で決めたのです。

 

すぐに映像を消し、息子の話を聞きました。

息子は、戦いごっこで技の名前が分かればいいし、あとは歌を上手に歌えるようになれたらそれでいいと言いました。

 

親として、少しホッとしました。

息子にも、残酷な場面は怖い、という感情がちゃんとありました。

自分が何をしたいのか、お友達との話題や遊びでは、最低限何を知っていればいいのかを、ちゃんと理解していました。

そして、かっこいい歌を覚えたいと思っている、という、自分の欲求もよく分かっていました。

 

そうだね、ちょっと怖い場面があったよね、あれはお話しの中だけだから、鬼が本当に出てきたり、食べられたりはしないから、まずそこは安心してね、と話しました。

そして、お友達と鬼滅ごっこをするとしても、本当にぶつかったり、切ったりするのではなくて、あくまでもフリをするだけで、痛いことや怖いことはしちゃいけないよ、と話しました。

それから、鬼滅ごっこをしたいお友達同士で遊ぶならいいけど、やりたくないと思っているお友達に一方的に攻撃したり、嫌がっている子に無理やり付き合わせてもいけないことも話しました。

 

息子はそれ以来、鬼滅の刃を見たい、とは言わなくなりました。

 

主題歌だけは、毎日エンドレスリピートで歌って練習したり、本当の歌聞きたいから流して!と言ったりします。

毎日歌っているだけあって、最初の頃より音程も取れるようになってきて、何より、毎日歌っているので、日に日に声量が増して、ちょっとうるさすぎる時もあります。

まとめ

子供に何かを見せるかどうかを決める時、大人はとても悩みます。

残酷なシーン、衝撃的なシーンを、大人がどう説明するかがとても大事です。

 

子供たちにも、その年齢に応じて、子供なりの感じ方で、見る、見ない、を判断する力が少しずつ成長してきているんだなと思いました。

 

最終的には大人が判断すべきだと思いますが、見たい、怖くない、と思う子には、実際にはしてはいけないこと、鬼は実在しないことなど、説明すべき部分をしっかり説明して、現実と区別できるようにサポートしてあげましょう。

 

安易に、我が家はOK!と簡単に決めてしまうのではなく、そのために必要な指導や説明が重要なんだと言うことを、忘れないようにしましょう。