妊娠中にやっておきたいことのひとつとして、保活が挙げられます。
産後や、入園時期が近くなってからでは、時間も気持ちも余裕がなくなってしまったり、お子さんを連れての保育園見学はかなり大変です。
私は、全国でもかなり上位の待機児童数である地域に住んでおり、激戦区での保活であったにもかかわらず、保活の重要性をよく分かっていませんでした。
いいえ、むしろ保活自体を全くしておらず、産後に焦って見学などに行きましたが、正直、とても大変でした。
よく入園できたなと思います…。
子どももずっとおとなしくはしていられないですし、子どもがぐずるとそちらが気になって、質問したかったことや、確認したかったことなどが頭から抜けてしまったり、先生の説明を子どもの泣き声でかき消されて聞き逃したり…。
思っていた以上にうまくいきませんでした!
また、保育園によっては、見学済みであることが入園申し込みの条件になっているところもあります。
最初から選択肢を絞らずに、いろいろな施設を見学して、雰囲気や方針などを比較してみると、お子さんに合った保育園を見つけられるはずです。
保活はいつから?
結論から言いますと、赤ちゃんが生まれる前から!が望ましいでしょう。
待機児童数が多い地域ならば、なおさらです。
0歳児クラスへの早い時期の入園や、1歳児クラスの4月入園を考えているなら特に、妊娠中や、産休に入ってすぐなど、赤ちゃんが生まれる前に見学に行っておきましょう。
産後はしばらく体も思うように回復しなかったり、夜泣きや夜間授乳などで寝不足になりがちです。
赤ちゃんが生まれてからの見学も可能ですが、冒頭で述べたように、子連れでのミッションは不測の事態を伴います。
そして、けっこうな大仕事になります。
保育園の入園申込期間が近づく秋頃になると見学者が増え、混み合いますので、それよりも早めに、夏ごろまでには見学を終わらせておきたいですね。
複数の保育園を見学する場合、一日ですべてを見学し終えることは不可能ですし、見学の予約がいっぱいで、都合よくスケジュールを組めないこともあるでしょう。
また、これは私の実体験ですが、抱っこひもで子どもを抱っこし、順調に保育園を見学していました。
ちょうど離乳食も食べはじめて、ミルクもたくさん飲む時期だったため、排泄がとても多く、かつまだまだゆるい頃だったのですが、子どもが抱っこひもの中で大きいほうをしてしまい、横からも背中からも大量に漏れてしまって、大変なことになってしまった経験があります。
保育園なので、先生方は慣れたもので、あわてず騒がず親切に手伝ってくれたのですが、子どものオムツや着替えは持参していたものの、自分の着替えや抱っこひもの替えなんて持っているはずもなく、見学もそこそこにして、自分のトップスを黄色に染めたまま、いそいそと帰ってくることになってしまいました。
保活のやり方、進め方は?
そんなわけで、スタートが早いに越したことはありません。
保活のやり方、進め方を見ていきましょう。
まずはスケジュールの確認です。
紙とペンを用意して、出産予定日、もしくはお子さんの誕生日を書きだしましょう。
入園予定日の時点での、お子さんの月齢を計算して書きます。
仕事に復帰する予定の日にちも書きましょう。
次に、みなさんのお住まいの地域の自治体で、入園の申し込みの時期を確認します。
今年度の予定がまだ出ていなくても、前年度の申込受付時期を確認したり、自治体に問い合わせると、おおまかな時期を教えてくれるはずです。
4月の一斉入園と、毎月の随時募集とでは、申込方法が異なりますので、自治体にじっかり確認しましょう。
申込受付開始の日にちも紙に書き込んでおきます。
次は、地図を確認しながら、自宅周辺で登園可能な保育園、職場周辺で登園可能な保育園、ご実家周辺で登園可能な保育園、この3つを探していきます。
0歳クラスへの入園の場合は注意が必要です。
受け入れ可能な月齢は園によって異なります。
入園時点で受け入れ可能な月齢を満たしている保育園を探します。
お子さんが早生まれで、入園可能な月齢を満たしていない場合、入園時期をずらす必要が出てきます。
復職のタイミングも変わってきますので、気を付けましょう。
もちろん、ご実家が遠方の場合と、転勤などで職場が変わる可能性がある場合は選択肢から除外します。
保育園入園の競争率が高い場合、入園希望施設を複数記入しなければ、簡単に落選して待機児童になってしまいますので、自宅周辺のみでリストアップする場合も、選択肢を最初から減らしてしまわないほうがいいでしょう。
交通手段が徒歩や自転車、公共交通手段などの場合は、雨や雪でも通える距離でなければなりません。
保育園の開園時間と、預けるために園内で先生とやりとりする時間、通勤時間も考慮して、仕事に間に合うように到着できるかも考えましょう。
車の場合は、ある程度広めの範囲で探していくことができます。
見学してみて、園の方針がどうしても、ご家庭やお子さんに合わないということも出てきますから、この時点ではまだ可能性を広く、選択肢をたくさん残しておくことをおすすめします。
裏技的な情報として、市区町村の境目付近にお住まいの方で、境界線をはさんで保育園があるならば、そちらが意外に穴場になっている可能性もあります。
職場がそちらにある、すぐに引っ越す予定があるなど、状況によっては入園を認めているケースもあります。
自治体や個々の保育園などで対応が違う場合もありますので、確認だけでもしてみて損はないでしょう。
ちなみに我が家はどちらの実家からも遠く、職場に関しても夫婦とも、転勤の可能性が常にあるので、自宅周辺で探す選択肢しかありませんでした。
新設される保育園などもあったものの、それでも地域の人口や子どもの人数に対しての受け皿は少なく、自分が直面してから改めて、待機児童問題について考えさせられました。
登園可能な保育園をリストアップできたら、こちらも書き出しておきましょう。
それぞれの連絡先を調べ、電話で見学の予約を入れます。
見学の日時ですが、園側から指定をされた場合はそれに従う必要がありますが、保育園の普段の様子をチェックするには、園児たちが活動している時間帯のほうがいいでしょう。
ご自分のスケジュールと照らし合わせ、他の保育園の見学とかぶらないように予定を調整していきます。
認可外保育園も視野に入れているなら、見学の順番としては認可外保育園を先にしましょう。
認可外保育園は基本的に先着順で枠が埋まっていきますので、見学してみて、問題ないと判断した場合、とりあえず定員が埋まる前に確保しておく方法もあるようです。
我が家でも、あまりに競争率が高い地域だったため、認可外保育園も仮押さえをしました。
その園では、最終的には認可保育園に入ることができた場合は、希望を取り下げることももちろん可能ですと言ってくれ、安心して予約(?)することができました。
ちょっとしたことですが、地域の認可保育園などは特に名前が似ていることも多く、略称でメモしてしまって、後から別の保育園と勘違いしていたと気づくこともあります。
私は実際にこれをやらかしました。笑
こちらからかけた時点では担当者がおらず、後に折り返し電話をいただいて、見学予約できたものの、どの保育園の予約だったか訳が分からなくなり、また電話して確認するはめになりました。
お恥ずかしい!
そんなわけで、省略はせずに、正式名称でメモしておき、あとから困ることがないようにしましょう。
さて、保活について、市区町村などの役所のホームページに情報が掲載されていることがほとんどですが、直接役所に足を運ぶと、そこには載っていない情報や、自分にとって的確な情報の説明を受けられるので、行ってみて損は無いと思います。
私は産後に子どもを連れて役所に行きましたが、たまたまその日は保健師さんがいらしていて、子どもと遊んでくれ、じっくり話を聞かせてもらうことができました。
本当にありがたかったです。
例年の申し込み状況や、入園できた家庭の最低点数とか、次年度に新設される保育園の情報や、次年度以降、認可外から認可に代わる施設を教えてくれたり、加点できるポイントを教えてもらったりと、実際に足を運んでみて初めて得られる情報はたくさんありました。
状況が許すなら、役所で相談して、話を聞いてみるのがいいと思います。
保育園で確認する16のポイント
園によっては、見学が申し込みの条件にもなる重要なポイントです。
ただ、質問すれば分かることもあれば、聞いても本質が見えてこないという恐ろしい側面もあります。
大切なお子さんを毎日預ける場所になります。
雰囲気や方針など、しっかり確認してきたいところです。
保護者に関わること
お子さんに関わること
大きく2つに分けることができます。
保護者に関わること
・保護者会の開催、行事の参加、開催日はいつか
(参加必須か、開催は平日か休日か、開催頻度が多すぎると、休みが取れなくて大変という保護者の声をきくこともあります。運動会が行事として有名ですが、運動会自体やらない保育園もあります。)
・お昼寝布団の用意の有無
(レンタル可能か、可能なら毎月いくらかかるのか、毎週、場合によっては週に数回持ち帰って洗って干して、また持ってきて…というタスクを、お金で解決してくれて、この制度は私個人的には非常に助かっています。おすすめです。)
・オムツの用意の有無
(紙か布か、持参か、園で用意か、園で用意ならいくらか、布の場合は、トイトレ完了が早いなどのメリットがある反面、洗濯が増えて非常に大変であるというデメリットもあります。)
・使用済みオムツの持ち帰りの有無
(使用済みオムツの持ち帰りが必要か、園で処理の場合は処理費はいくらかかるか。こちらも、暑い季節などは匂いもしますし、量もそれなりになるので、園で処理してもらえると非常に助かる部分です。)
・毎日の持ち物は何か
(エプロンやコップ、はし、フォーク・スプーン、おしぼりなど、園のものを使うか持参か、持参の場合は決まった形状のものに統一している場合もあるので、用意する際に注意が必要になります。)
・その他用意するものは何か
(上履き、避難靴、パジャマ、外遊びや泥遊びが多い園の場合、着替えの回数が多く、持っていく着替えも増えることになります。)
・休園日はいつか
(年末年始、お盆、土日祝日なども仕事がある保護者の場合は、休園日を確認しておく必要があります。)
・セキュリティーの状態
(門や玄関の施錠の状態、防犯カメラなどの有無を確認しますが、カギがついてはいても、かかっていない園もありました。お迎えに誰でも入って来れる状態は、便利なようで危険です。他人が親族を偽ってわが子を連れて帰るなんていうことがあってはいけません。)
・汚れ物の扱い
(そのまま返却か水洗いしてくれるのか、我が家が通っている園では、感染症対策として、汚れたパンツも、食事で汚れた洋服なども、洗わずそのまま返却となっていますが、友人のお子さんが通っている園では、軽く水洗いしてくれて、汚れが固まらなくて助かると言っていました。)
・園での様子の写真販売や、保育中の様子が見られるネットワークカメラの有無
(園での様子は、なかなか見ることができませんし、家庭以外でお子さんがどんなふうに過ごしているのか、どんな表情をしているのか、見たいと思うのは当然のことです。写真の販売も、昔ながらの壁に写真を飾って、ほしいものの番号を封筒に書いて注文するものや、専用サイトで閲覧、注文するものまで、園によってさまざまです。ネットワークカメラも、パスワードで管理されていて、保護者が見ることができるようになっていますが、時間帯が決まっているなど、一定のルールがあります。)
・お迎え時の対応
(お子さんの一日のできごとや、ハプニングや、かわいいしぐさだったり、悪いことをしてしまったときなども、報告してくれる先生もいれば、今日も一日元気でした~と毎回同じ一言で終わらせる先生と、いろいろです。これは、先生個人の問題なので、見学では分からない部分かもしれませんが、先生たちの雰囲気や、様子も、見てくることをおすすめします。)
・子ども同士でのトラブルや、ケガをさせた、させられた場合の対応
(こちらも、本当のところはどうなのか、正直分からない部分が多いです。我が家では、下の子がわりと何度も痛い思いをしているのですが、こういうケガをしました、という報告があるだけで、誰からされたとか、相手側の保護者に話をしたのかどうかは、教えてくれません。犯人捜しをしたいわけではなく、また同じようにわが子が痛い思いをして帰ってくるのは嫌なので、保護者からもしっかり注意してほしいと思うのですが、なぁなぁにして流されたり、先生方から謝られたりして終わることが多いです。)
・既に保育園を利用している保護者の様子
(親を見れば、お子さんのこともなんとなく分かります。園の駐車場がいっぱいで、他の保護者は駐車場があくのを待っているときに、ヤンキーっぽいママさんが、いつも園の裏側の陰になる場所に路駐して、そのままお迎えに行く姿を何度も見ているのですが、そのお子さんもやはり行動が激しかったりします。悪いことをして、夕方に先生に叱られている様子をよく見かけます。駐車場の件も、園だよりや、玄関への張り紙の掲示などで、何度も注意喚起されているのですが、繰り返し同じことをしているようです。廊下に数人で固まっておしゃべりをして、他の保護者が通れなくても気づかない方たちも多いです。そういう保護者が多い園は、ちょっといやだなと思ってしまいます。まぁ、希望したところに入園できないのが現実ではありますが…泣)
お子さんに関わること
・保育内容
(教育に近いことまでしてくれる園から、集団遊びもほとんどしない、ほぼ放置の園などさまざまです。外遊びを重視しているとか、泥遊びをたくさんさせるとか、本をたくさん読ませる環境とか、制作物が多いとか、課外授業的な外部講師の教室の開催とか、本当に園によって方針に差があります。リトミック、英語、水泳、体操など、教育格差はここからすでに始まっているなぁといつも思いますが、結局希望の園に入れないことのほうが多いんですよね…。悲しいです。)
・給食
(園内で手作りの保育園と、外部に注文している園があります。保育士をしていた友人が言うには、手作りでも、給食はおいしいところもあればそうでないところもあるそうで、季節の食材や、イベント時の献立、おやつなども、全然違うそうです。献立表が掲示されているはずなので、確認してきましょう。食育活動や、好き嫌いへの対応も、園の方針で全然違いますので、聞いてみるのがいいでしょう。)
・先生の雰囲気
(子どもたちへの接し方、話し方、表情なども確認したいポイントです。私は個人的には、表情豊かで、楽しく遊ぶ時と、悪いことをして叱るときと、メリハリがあるほうが好きですが、これも先生ひとりひとりの考え方もあるでしょうから、園の方針としてはどうなのか、くらいしか確認できない部分ではあります。)
点数稼ぎ、加点
保育園に優先的に入るためには、その家庭の点数が重要になってきます。
夫婦ともフルタイム勤務であるか、自営業なのか、パートか、学生か、保育可能な祖父母が近くにいないか、ひとり親は優先されますし、世帯の収入が多ければ、同じ点数でも優先順位を下げられてしまいます。
自治体によって多少の差はあれど、だいたいはこのような点数の加減が決められています。
とはいえ、急に職種を変えたり、家族構成を変えることはできません。
できることといえば、お金をかけて一時保育や認可外の保育園を利用して、早めに復帰して働き、そこまでしてでも、復職の必要があることをアピールする方法があります。
それによって保育の必要性が高いと判断されて加点が入り、結果的に希望順位の高い保育園に入れたという家庭もあるようです。
兄弟姉妹が同時に申込をする場合も、加点対象になります。
0歳児から5歳児で保育園への在籍時期が重なる家族構成なら、この加点を利用できます。
2人目以降の妊娠を考えるときにも、この加点のことも頭の片隅にいれておきたいですね。
まずは世帯の点数が現状で何点になっているのかを確認し、そこから加点を狙うのか、希望する保育園の数を絞らず、希望順位が低くても入園さえできればよしとするのか、戦略を考えていく必要があります。
先述の通り、役所で前年度の入園状況を確認し、希望の園では何点で入園できて、何点で落選しているのかを、参考までに確認することもできます。
まとめ
子どもを持ちながら働くことは、想像以上に大変なことですが、働くために保育園に入園する、その入り口でさえもこんなに難しいのです。
そもそも、この受け皿がなければ働くことができないのに、なかなか解決に向かわない待機児童問題。
保育士さんたちの待遇やお給料も、もっと改善されて、保育士志望の若者が増え、保育園と言う受け皿も増えて、女性がもっと働きやすい社会になるといいなと思います。
働き方としても、在宅でできる仕事がもっと増えれば、短時間保育など選択肢ももっと広がり、子供と過ごす時間を増やせると思います。
本当に意味のある、働き方改革をしてほしいものです。
保育園と幼稚園の比較の記事もまとめましたので、併せてぜひお読みください。
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