子煩悩ってよく聞く言葉ですね!
自分が言われた側の場合は、ほめ言葉なのか、ちょっとけなされているのか、一瞬悩むこともあるかもしれません。
今回は、子煩悩の意味や、その言葉の裏にある真意まで探ってみましょう。
自分が子煩悩という言葉を誰かに対して使うときも、この記事をぜひ参考にしてみてくださいね!
子煩悩とは?
子煩悩とは、親が自分の子供を世間一般の感覚よりもかわいがって、溺愛していることや、溺愛している人のこと、溺愛している状況のことなどを指します。
子供のことを気にかけており、よく見ていて、よくお世話しています。
休日などの自由な時間を、子供のために使ったり、子供のために考え、子供のために生きています。
一般的なイメージでは、厳しく厳格に育てるというよりは、子供に対して優しく、どちらかと言えば甘やかしている印象のほうが近いでしょう。
場合によっては、必要以上に子供に干渉したり、愛が深すぎるあまり、年頃の子供たちから煙たがられてしまうこともあるかもしれません。
子煩悩な父親、子煩悩な夫、など、男性に対して使うことが多く、あまり女性に対して子煩悩という表現を使っているケースは耳にしません。
女性は母性が合って当たり前というような風潮があるからなのか、母からの子供への愛情は同じように評価されることなく、男性が子供をかわいがっていると特別すばらしいことのように思われて、このように表現されるのでしょうか。
いずれにせよ、子煩悩という言葉には、子供をとにかく溺愛しており、良くも悪くも子供に関心を向けている男性像が当てはまると言えそうです。
子煩悩の語源は?
子煩悩の語源はどういったものなのでしょうか。
煩悩とは、仏教の言葉で、心と体の汚い部分、悪い考え、負の感情などを意味しています。
除夜の鐘を108回鳴らすことも、この煩悩が108個あって、それを祓うためだと言われています。
そのままの意味では、子供に対する悪い考えを持つ人のように思えてきますが、そうではなく、子供に関していろいろと心配したり、必要以上に思い悩んだり、子供のことしか見えなくなって、視野が狭くなってしまう状態から来ている言葉です。
子煩悩は褒め言葉なのか?
子煩悩だねと誰かに言われたとき、私たちはどう受け取ればよいのでしょうか。
そして、どう答えるのが無難なのでしょうか。
まず、子煩悩だと言われたときは、褒め言葉としてとらえてもいいのかどうか考えてみましょう。
現代では、子煩悩という言葉のもともとの語源をはっきり理解して、意識して使っている人はほとんどいないでしょう。
面と向かって子煩悩であると言われる場面であれば、基本的には褒め言葉としてとらえていいと思われます。
子供のことをちゃんと見ていて、しっかり向き合って遊び相手になったり、しっかりお世話をしていてすばらしい、という意味で、使われているケースがほとんどだと思われます。
しかしながら、子煩悩だね、という言葉には、別の気持ちが含まれている場合があります。
家族が育児に参加してくれていなかったり、自分が子供に対してどう接していいか分からなかったりして、子煩悩ではない人が発言したりする場合、子煩悩な人をうらやましいという意味でこの言葉を使うことがあります。
あなたのお宅は子煩悩でいいな、うちの旦那は全然子どもたちのことを見てくれないよ、といった具合です。
この状態の相手に、そうなんです、かわいくてかわいくてたまらないんです!と答えてしまうと、さらに悲しい気持ちにさせたり、我が家はうまくいってないなと、がっかりさせてしまうこともあるかもしれません。
このパターンでは、いやいや、親バカなだけで…と言っておくのが無難な返し方かと思われます。
もうひとつ、子煩悩だね、という表現を使って、ちょっとやりすぎではないの?と遠回しに嫌味を言われているパターンも考えられます。
こちらも背景として、相手のご家庭では違った育て方をしているとか、厳しくしつけているとか、子供をこれでもかというほど甘えさせることができないなんらかの事情があるのかもしれません。
いずれにしても、育児に関する相反する考え方を真っ向から否定するわけにはいかないので、子煩悩というあいまいな表現で、話題をかわそうと思ったのかもしれません。
この場合は、どう育てるのが正解なのか分からなくて、甘やかしすぎかもしれないけど、いつも模索している、というふうな返し方をするといいかもしれません。
前後の会話の内容や、相手の育児への考え方などを踏まえて、子煩悩という言葉をどのようにとらえるのがいいか変わってきます。
また、自分が子煩悩という言葉を使うときは、どんなことに気を付ければよいのでしょうか。
子煩悩という言葉を、相手が前向きな言葉として認識しているのか、マイナスなイメージでとらえているのか明確でないなら、不用意にその表現を使わないほうがいいでしょう。
相手が不快な思いをしないように、良いイメージでの発言であれば、具体的に良い点をほめる言い回しをすることで、相手にも正しく感情が伝わるでしょう。
うらやましいと感じたら、そのままうらやましいなと言ったほうが分かりやすいですし、逆に甘やかし過ぎていて自分とは違うなという感情ならば、すごいねーとポジティブかつざっくりとした感想に留めておき、あまり話を広げず、別の話題に持っていくほうが賢明でしょう。
本当の子煩悩な夫や父親とは
社会としても男性の育児休暇取得を推奨したり、イクメンなどという言葉で家事育児を手伝う男性がもてはやされるようになり、違和感を感じている人も少なくありません。
そもそも、子供は母親が育てるという昔からのイメージそのものが大間違いです。
手伝うと言う表現は受動的で、男性が自らやるべきことをやる主体的な姿ではなく、女性のすべきことをわざわざやってあげているというスタンスです。
2人の子供ですから、2人で育てていくことは当然のことです。
さらに現代では女性も外に出て働く家庭が増え、男性と同じように仕事をして、収入を得ています。
それなのに、家に帰ってくればお母さんがやるタスクは山のようにあり、平等に家事分担できているというご家庭は多くないはずです。
俺、苦手だから…、それはできないわ…、ここまではやっておいたじゃん…、いろいろな言い訳で、結局女性の家事負担が多くなって、外で同じ時間働いても、家の中でもお母さんはくるくると動き続けているケースがほとんどではないでしょうか。
我が家も、結婚してすぐは何の問題も無かったのに、子供が生まれてからは家事負担が多く、夜泣きでほとんど眠れずフラフラしながら家事をして、それも徐々に苦しくなっても、それでも歯を食いしばってがんばっていましたが、2人目の育休終了後、復職してからはもう心身ともに限界を感じ、何度も何度も主人とケンカしたり、話し合ったりして、その結果、現在ではかなり平等な家事分担になりました。
お互いに得意不得意があるので、そこは調整しながら担当を決め、体調不良や、疲れがひどいときは、お互いに相手の担当する家事を代わりにこなして、別の日にお返しするようにしています。
最初の頃はなんちゃってイクメンだった主人も、今では正真正銘の、子どもたちのお父さんであり、私の旦那様です。
毎日疲れて帰ってきても、担当部分をしっかりこなしてくれ、タスクによっては私よりもうまくやってくれることも増えてきました。
最初から子煩悩な父親ではなくても、いろいろな経験を経て、家庭の中での問題や、夫婦での話し合い、家事や育児に徐々に慣れていくことで、ポジティブな意味での子煩悩なお父さんに変わっていきます。
よく、お父さんは家事育児の新入社員だと思って教えてあげて、という表現があります。
この言葉を聞いたとき、私は正直、嫌な気持ちになりました。
母親だって、最初からベテランのお母さんだったわけではなく、必要に迫られて、自分だって右も左も分からないのに、なんとか試行錯誤しながらやってきたというだけです。
やらざるを得ないからやってきた、ただそれだけのことです。
これを、母性だのなんだのと片付けられては心外です。
赤ちゃんが生まれたら、親としては同じく新生児、お子さんが1歳になっても、親も1歳なんですよね。
まとめ
1人で育てたり、お世話をするというのは、とんでもなく大変なことで、キャパが狭い私では、到底無理な話です。
いつも主体的に家事育児をしてくれる、主人には本当に感謝しています。
感謝をもっと言葉や態度で表現することは、いつも私の課題です。
これからは、前向きな意味での子煩悩夫婦として、お父さんもお母さんも、お互いに気遣い、サポートし合いながら育児することが、当たり前の世の中になってくれるといいなと思っています。
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