初めての自転車練習をして、危なっかしいながらも一通り乗れるようになった息子。
自分で最初から漕ぎ出す以外は、できるようになったので、公園内の練習からレベルアップし、公道での練習に移行しました。
本当は、母としてはまだ道路に出させたくはなかったのです。
しかし息子本人が、『小学生になったら、お友達と一緒にカゴにボールと虫かごを入れて遊びに行きたい』というなんとも子どもらしいかわいい目標を口にしました。
そうか、だったら、道路でのルールも覚えなければなるまい。と、道路での練習も始めることになりました。
今回は、自転車練習の続編でございます。
目標を意識して、公道へ
人は、目的や目標があるとがんばれるものです。
子どもでもそれは例外ではなく、息子ももちろんそうでした。
今までは、自転車に乗る時のヘルメットが嫌で、何度も外そうとしたり、練習前から嫌がって、かぶろうとしないところをなんとか言い聞かせてかぶらせていました。
しかし、目標を自分で意識しはじめてからは、進んでヘルメットも装着するようになりました。
道路に出る前に、息子とゆっくり話をする時間を設けました。
『道路で走っているのは、息子くん意外に何があるかな?』と聞くと、
『車!』という回答がありました。
『他にもあるかな?』と、さらに聞くと、
『うーん…他の自転車?』と答えてくれました。
『そうだね、あとは、速く走ってなくて、ゆっくり歩くものでもいいから、他に道路にいるのはどんなものがあるかな?』とさらに聞くと、
『人が歩いていたり、犬や猫が歩いていたりするよ』と答えてくれました。
『そうだね、よく分かったね。息子くんは、一人で出かけたり、お友達とお出かけしたいと思っているけど、どんなことに気を付けて自転車に乗れるようになりたい?』と聞くと、
『ぶつからないようにする!』とのこと。
『そうだよね、車にも、人にも、自転車にも、もちろん犬や猫にもぶつからないようにしないといけないね。ちゃんと分かってすごいね!』とほめると、息子はとてもうれしそうにしました。
『今度から、本当の道路で練習するけど、息子くんがもし、パパやママの言うことをきかないで、好きなように自転車で走ったら、どうなるかな?』と聞くと息子は、
『ぶつかったり、転んだりする』と言いました。
『そうなんだよね。転んだら、悲しいし痛いよね。ケガしちゃうかもしれない。パパもママも、息子くんがケガしたら、かわいそうだし、悲しいんだよ。だから、道路での練習は、今まで以上に、約束を守ってやらないといけないよ。できるかな?』と聞くと、
『うん、できる!』と言ってくれました。
『自転車のルール、しっかり守れるようになったら、何がしたいんだっけ?』と、最後にもう一度目的を思い出してもらう質問をしました。
『ボールと虫かご持って自分でお出かけする!』と、大きな声で答えてくれました。
これで、ぶれない目的をしっかり意識してもらう準備ができました。
もちろん、頭では分かっていても、実際の練習では、ちょっとわがままを言ったり、ルールを曲げようとす場面が出てきます。
そういうときも、ルールを曲げることを許すのではなく、息子が自分の意志でルールを守るほうを選択できるように手伝いながら、練習に付き合おうと、夫婦でも意識統一をしました。
次の日からさっそく、公道での練習に入ることにしました。
公道では
予想以上に、息子ががんばってくれています。
今までは、単に自転車を走らせることだけが目的になっていたので、本人の望まないタイミングで途中で止まるように言ったりすると嫌がりましたが、車が出てきそうだから止まろうか、などと声掛けすると、しっかり停止してくれるようになりました。
本人の運転技術の向上と、目的を持ったことによる学習意欲の向上で、安全運転、交通安全、交通ルールの部分を教えやすい状態になっています。
始めのうちはは漕ぎ始めも押してもらわなければスタートできませんでしたし、自分で漕ぎ始めの練習をさせようとしても、疲れたとか、重くて漕げないとか、何かと理由をつけて逃げたり、甘えたりしていました。
それがまるで嘘だったかのように、自分で友達と出かけたいとなれば、やはり自分で漕ぎ出そうというやる気が今までとは全然違います。
明らかに本人が足を踏ん張って、しっかり力が入っており、自分で漕ぎ出そうとしているのが伝わってきますし、実際に漕ぎ出しが成功する回数も増えてきました。
ついこのあいだまで、走り出してもしばらくグラグラとふらついていたのも、気づけば安定した走り方になってきて、大人が早足で歩くくらいのスピードに合わせても、うまく漕ぎ続けて倒れないくらいになりました。
これまででは考えられないほどの、すごい成長です。
息子本人も、自分が前よりも自転車に上手に乗れるようになったという意識があるようで、それが自信につながっているようです。
練習をしながらも、いろいろな話をします。
『息子くん、慣れてきたからスピードが速くなってきたね。』と声をかけると、
『うん、すごいでしょ!』と自信満々です。
『すごいと思うよ!自転車を早く漕げる足の力が強くなったんだね!』と言うと、
『そうだよ、息子くんは強いんだよ!』と答えます。
『強くなって、速くなって、すごくかっこいいけど、この速さで誰かにぶつかったらどうなる?』と質問すると、
『ケガしちゃう』と答えてくれました。
『そう、速くなればなるほど、上手になればなるほど、周りをよく見て、ぶつからないようにしなきゃいけないよ。本当に強い人は、自分にも周りの人にけがをさせない優しい人にならないといけないよ。』
『うん、できるよ!』
というふうに、事あるごとに安全運転につながるように、上手になったから好きにしていいわけではないこと、速くなるほど大きなケガをしやすいことなど、繰り返し繰り返し伝えています。
成果と成長
その甲斐あってか、車や歩行者が来た時だけでなく、見通しの悪い道路などでも、しっかり一時停止してくれるようになりました。
それから、車で出かけるときなどに、自転車で走っている人をよく見るように言っています。
後部座席からもフロントガラスから前方の様子が見えますから、危ないような走り方をしている自転車や、急に飛び出してくる子どもに遭遇したときなどに、その都度息子にも見せています。
『どう?車から見たらこんな感じだよ。息子くんが今の自転車に乗っていたらどうする?』
などと質問して、その時々でどうするのが安全か、自分で考えられるようにシュミレーションしてもらい、自転車に乗っていないときでも練習してもらっています。
『端っこに寄ればいい』とか、『あそこは一回止まらないと危ない』とか、なかなか適切な判断ができるようになってきていると思います。
また、交通ルールを教えていると、自ずと交通標識も覚えてくれます。
自転車走行に関係のある標識はもちろん、車に乗っているときも、新しい標識を見つけるとあれはなに?と聞いてきます。
いずれ運転免許を取得するときに役立つので、まだ早いと思わずに、できる限り教えてあげています。今では、『ここは○キロ制限だよ』とか、標識を見ながら教えてくれますし、信号機の関係性などもも分かってきて、『そろそろ信号変わるね』とか、『あっちが赤になるよ』とか、『矢印出たから進んでいいよ』とか、いろいろ頭に入っているようです。
でも、特に男の子に多いと思いますが、信号が変わったら即進む!というような考え方が、場合によっては危険を伴うこともあるので、『すぐ進まないで、左右確認してからね』と落ち着いて安全確認できるように、日々声掛け中です。
転倒もいろいろ
始めのうちは、曲がりきれずに転倒、とか、バランスを崩して転倒、とか、自転車練習らしい転び方をしていました。
乗る自転車によっても、少し違うようで、タイヤが比較的細い自転車だと段差で転んだりしていました。
それが、我が家で購入したのはタイヤが太めのマウンテンバイク風の自転車で、それに乗るようになってからは、段差での転倒はほとんど無くなりました。
上達と一緒に、徐々に転ぶ回数が減ってきましたし、転んでしまったとしても、足でしっかり着地し、自転車を手で支えて持ちこたえられることも増えてきました。
安心して見ていられるようになったなと思っていたら、先日、思いがけないことで息子が転倒しました。
いつものように練習して、その日も一度も転ばず順調に自転車を進めていた息子。
あと少し乗ったら帰ろうか~などと話していたら、何の前触れもなく息子が片手をハンドルから離し、あっと思った時には転んでいました。
自分で立ち上がって、ケガもしていない様子だったのですが、
『大丈夫?急に手を離したけどどうしたの?』と声をかけると、意外な返事が返ってきました。
『鼻がかゆかったの』と。
息子には申し訳ないですが、笑ってしまいました。鼻がかゆかったら、そりゃあ鼻に手を伸ばすよね、と思いました。
息子には、片手でバランスを保てるほどの力はまだ無いと思われ、片手を離したらそのまま自転車が倒れた形になってしまったようです。
遊びの片手運転は危険ですが、そういう場面での片手運転の技術は確かに必要だなと思いました。
もう少し腕の力がついてきたら、片手を離す練習もしてみようと思いました。
まとめ
おおむね順調に上達してきていると思われる自転車の乗り方ですが…。
それでも、毎日新しい学びがあり、危険な場面もやはりまだまだたくさんあります。
毎日、保育園のお迎えのあとでのほんの少しの時間の練習ではありますが、仕事中の疲労やストレスもあり、体力的にしんどいこともしばしば…。
でも、もうあと少しで、本当に息子の希望通り、お友達と自転車でお出かけをして、親と一緒に何かをする時間は減っていってしまうのでしょう。
それを考えるとさびしいですが、子どもの成長として喜ぶべきことでもあり、複雑な気持ちになります。
とにかく今は、教えてあげられることは全て伝えて、子どもたちが少しづつ親から離れていく中で、命に関わることや、大きなケガをしないで済むように、この時間を楽しみつつ、大切にして、一緒に過ごしたいと思います。
運転と言えば、最近、非常に怖かったことがありました。
チャイルドシートを助手席につけた失敗談を記事にまとめていますので、ぜひ併せてお読みください。
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こちらは、自転車分野の超ド素人の方のみ、お読み下さいね!
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